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積立保険は損か?得か?を比較検討してみる

2017年5月16日 8時05分 配信 あるじゃん(All Aboutマネー)

◆積立保険はお金の運用方法として有利?

積立保険とは?
積立保険とは?
昨今ゼロ金利からマイナス金利となり、お金の預け入れ先に悩む人も多いはずです。特に安定的に資金を殖やしたい人にとって今はなかなか難しい状況です。

生命保険会社でも一時払い終身保険を売り止めにするなど預貯金や保険を利用する人には選択肢が狭まっています。少しでも有利な商品で安定的にという選択だとでてくるものの一つが積立保険。

積立保険と言っても、満期返戻金のあるもの、解約して積み立てた分以上のお金が戻るものなど、生損保交えて種類もさまざまです。積立保険は「貯蓄性が高いタイプの保険の総称」と考えるほうが分かりやすいでしょう。

損害保険のジャンルで挙げるなら、火災保険や傷害保険にも積立型(これらは満期返戻金を伴うもの)はあります。生命保険なら、終身保険が代表的な商品です。また、お子さんのいる方は、積立重視の学資保険も検討することがあると思います。

掛け捨てはもったいない気がするが、かといって積立保険って実際にはどうなのか? 積立保険とは何か、損か得なのか、どのように使えばいいのかを考えてみましょう。
 

◆積立保険とは何か?

積立保険について忘れてはならないのは、そもそも積み立てだろうが掛け捨てだろうが「保険」であるということです。保険である以上、補償(もしくは保障、以下損害保険ガイドサイトなので補償で統一)が必ずあります。

つまり、その補償を受ける分は補償保険料として支払わなければならないということです。運用利率が高いときは、補償があっても掛金を支払った以上のものを受け取れるものもあります。逆に、利率が低いときには当然不利です。

貯蓄性と補償性のどちらを重視するかによって、積立保険の商品選択が変わってきます。

◆積立保険は貯蓄がなかなか続かない人には向く

 少しづつでもコツコツお金を貯めていくのはとても大切です。自分で意識してお金を貯められない人は、積み立てという仕組みを使うのが有効な方法です。

「それなら保険は掛け捨てのものに加入して、積み立ては預金ですればよい」という意見もあると思います。もちろんそれもアリです。自分に合った方法でお金を貯めやすい、殖やしやすいのはどんな方法かを理解することが大切です。

勤務先で給与天引きや財形貯蓄などがあれば、コツコツお金を貯めるにはいい方法です。そういうものがない人は、積立保険を使うことも選択肢の一つです。

金融機関で、低解約返戻金型の終身保険を貯蓄代わりに勧められた経験のある人もいると思います。この手の保険だと、月払いで契約して短期で解約すると損するケースがあります。メリットとデメリットを理解して上手く利用してください。

積み立てをしてもお金が足りなくなると解約して使ってしまう人なら、短期で中途解約すると損する商品を利用すると、かえって貯めやすいという考え方もあります。

今は資産運用のためのさまざまな金融商品があります。自分自身で数ある金融商品の中から判断して選べる人もいるでしょうが、苦手な人は、選択肢の一つとして積立保険を検討してみるのもいいでしょう。
 

◆いくら払って、いくら戻るかは加入前に確認を

投資の勉強を続けてると、特に利率が低いときは、積立保険がお金を増やす選択肢には入らないと思います。また、補償を重視する積立保険だと、補償保険料部分が割高です。積み立てる金額と戻ってくるお金がいくらなのか、加入前に計算しておきましょう。

いくら払って、いくら戻るのか? まず収支を確認することが必要です。これは積立保険を利用するときに忘れてはならないことです。実務的には予定利率が低いいま、保険で長期間固定するのは少々不利な状況です。
 

◆すでに積立保険に入っているなら、どう見直す?

「保険の見直しをすれば必ず節約になる」とは限りません。もちろん、無駄なものは不要であることは言うまでもありませんが、人によっては見直しによって補償が足りなくなることもあります。

積立保険を掛け捨てタイプの保険に切り替えれば、当たり前ですが、保険料は安くなります。とはいえ保険料が安くなることだけに目を奪われてはいけません。契約期間の途中で積立保険を解約すると、受け取る解約返戻金は積み立てた額よりマイナス、ということも十分ありえます。

また特に生命保険などで予定利率の高い時期に加入した保険をお宝保険などといったりすることがありますが、一旦解約すると同じ条件の良い保険はありません。

万が一保険料の支払いが家計上厳しくなるなら、払済保険にしてその後の保険料の支払いを停止、そこまで保険料支払った分の保障を残して契約を維持する方が賢い選択です。

選択肢は色々ありますが、どんな方法もメリットとデメリットがあります。それを理解した上で実行することが大切です。
 

◆積立火災保険、積立傷害保険の注意点は?

積立火災保険や積立傷害保険の場合、「全損終了」すると満期返戻金が戻りません。

例えば積立傷害保険では、死亡保険金などが支払われたとき(全損事故のとき)に保険契約が終了する規定になっています。これを全損終了といい、このとき満期返戻金は支払いになりません。積立型の火災保険でも、全焼で保険金が100%支払われた場合、全損終了します。このときも満期返戻金は支払われないことになります。

損害保険業界ではこれらの積立タイプの火災保険や傷害保険は以前ほど積極的に販売していません。どちらかというと子会社等の生命保険の商品にシフトしていますから、数は少ないはずですが大事なことなので覚えておいてください。

生命保険でも同様です。例えば、終身保険は満期のある保険ではありません。中途解約してこれまで貯めたお金を受け取れますが、死亡事故が発生すれば死亡保険金が支払われます。それまで貯蓄した部分のお金は戻りません。 

◆積立保険は預金よりも得?

お金を増やす方法は、その人ごとがどんな状況にあるかによって変わってきます。理屈で言うなら、目標を決めてお金を貯めながら一定の運用成果(多少リスクは取りながらでも)を目指すということになります。

ただし資産運用は、できる人とできない人、やりたい人とやりたくない人がいるのも事実です。「そういうことに頭を使うくらいなら仕事で稼ぐ」と考える人もいるでしょう。両方できればベストですが、なかなかそうできない人もいるでしょう。

損得でいうなら、長期間資金を固定できるなら積立保険の方が有利なケースがあるということです。途中状況が変わって資金が殖える前に解約せざるを得なければ不利になります。次にその詳細をみてみましょう。
 

◆保険のほうが解約しにくい分、貯蓄性は高くなる

お得なこともそうでないことも必ず理由があります。この手の積立保険は先ほどお話ししたように、保険料払込期間中は解約返戻金が抑えられているため、短期で解約すると損します。預けたお金の換金性(流動性)を制限している分、預金などより多少有利ということです。一方、預金は多少利率で見劣りするものの、比較的換金しやすいものです。

当面利用する予定がなければ、上記のような積立タイプの保険を利用するのも手です。逆に、近いうちにお金を使う予定があれば、こうした保険では利便性が悪いということです。お金を目的ごとに色分けしてそれに合っている場所に預ける。その預け先の一つとして積立保険があると認識するといいでしょう。

低解約型の終身保険などは解約返戻金が支払い保険料の総額を超えるまで10年くらいかかることもありますからこうした点も考慮しておくことが必要です(10年も経てば家計の状況も変わる為)。

お金に関する勉強はするべきだとは思いますが、世の中そうは言ってもそれをしない人もいます。この記事を読んでいる人は情報収集力の高い人だと思いますが、自分で判断するのか、プロのアドバイスを受けるのか、いずれにしてもよくメリットとデメリットを理解して判断することが大切です。
平野 敦之

最終更新:2017年5月16日 8時05分

あるじゃん(All About マネー)