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セルフメディケーション税制を活用しよう

2017年11月27日
セルフメディケーション税制を活用しよう

年末が近づいてきました。年末調整で生命保険料控除や損害保険料控除などの申請を忘れずに行いたいものです。それだけでなく、今年は新しい税制も登場していますので、忘れずに確認し、必要な書類を集めておきたいところです。その名も「セルフメディケーション税制」。特に薬局を多く使う人が関係する制度です。詳細を見てみましょう。


医療費控除が使えない人もあきらめてはいけない

サラリーマンでも確定申告をするメリットがある税制として「医療費控除」はご存じの方も多いはず。この医療費控除は年10万円以上の医療費を使ったときには、医療費から10万円(その年の総所得金額が200万円未満の場合は、所得×5%の額)を差し引いた額を所得から控除できるという制度です。

ここで言う医療費とは自己負担した金額。医療保険や生命保険、公的な健康保険から給付される金額は、医療費から差し引かれます。たとえば年に20万円の医療費の自己負担をしたとすると、10万円を差し引いた残りの10万円を所得から控除することができます。
所得税率が5%(住民税は一律10%)の人であれば所得税と住民税をあわせて1万5,000円を節税できます。所得税率が20%の人であれば3万円です。

ただ、この医療費控除の問題点は、年間10万円以上医療費を使わないと意味がないこと。医療費控除の対象には家族の医療費や、病院へ通うタクシー代なども入れることができるので10万円を超えることはあるかもしれません。でも、10万円を差し引くとほとんど残らず、結局は手間ばかりかかったということも。
そんな方でも使えるかもしれないのが、今年から新しくスタートした「セルフメディケーション税制」なのです。


セルフメディケーション税制とは

セルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)によると「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されているものです。
こうした名前が入ったセルフメディケーション税制は、特定成分を含んだスイッチOTC医薬品を購入した額が対象になります。スイッチOTC医薬品とはもともと医師の処方箋がなければ買うことができなかった医療用医薬品を薬局で購入できるように転用したものです。

つまり医療機関に行かずに自分で医薬品を購入し手当する方を支援するための税制です。
この制度の対象となるスイッチOTC医薬品は厚生労働省が定めた83の特定成分(2017年1月時点)を含んでいることが条件です。これらの特定成分を含む医薬品としてセルフメディケーション税制の適用を受けることができる医薬品の数は1,654(2017年10月18日時点)におよびます。最新の対象医薬品は厚生労働省のHPに掲載されるほか、医薬品のパッケージに対象商品であることを示す識別マークがついています。購入の際にはマークを確認しましょう。

スイッチOTC医薬品の特定成分リスト
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000124846.pdf

セルフメディケーション税制対象薬品リスト
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000191856.pdf

対象商品識別マーク

セルフメディケーション対象商品識別マーク

セルフメディケーション税制は現在までのところ2017年1月1日~2021年12月31日までの時限措置。各年の1月1日から12月31日までの一年間にこれらの対象商品を購入した額が1万2,000円を超えるとき、その超える部分の金額(上限8万8,000円)を所得控除できるという制度です。


従来の医療費控除とセルフメディケーション税制のどちらが得?

セルフメディケーション税制を利用するには確定申告をする必要があります。従来の医療費控除とセルフメディケーション税制、2つの制度が並行に動くことになりましたが、従来の医療費控除とセルフメディケーション税制を同時に利用することはできません。どちらかを利用するかを選択して申告する必要があります。どちらを利用する方が得なのでしょうか。

セルフメディケーション税制は1万2,000円を超えれば使えるという点は、10万円を超えることが必要な従来の医療費控除に比べて有利に見えます。ところが、対象となる医療費がスイッチOTC医薬品に限られるので、幅広く医療費の自己負担分が対象となる従来の医療費控除には劣ります。結局のところ、領収書を集めてみて両方を計算し、有利な方を利用するということになります。


申告のためやっておくべきこと

この制度は、健康の維持増進や、疾病の予防への取り組みといったセルフメディケーションを推進することが目的となっています。なので、自身の健康への一定の取り組みをすることが控除を受ける条件となっていることも特徴です。

一定の取り組みとは、特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診といったもので、申告の際には勤務先や健康保険の保険者からの証明や結果通知表を提出することが必要になっています。こうした書類を申告までに準備する必要があります。
次に必要なのがセルフメディケーション税制の適用商品を購入した際のレシート等です。

レシートには商品名、金額、税制対象商品であることの区分、販売店名、購入日が記入されていることが必要です。通常のレシートにはほぼ書かれている内容ですが、注意したいのは対象商品かどうかの区分です。薬局によっては対象商品には「★」マークを付けたり、対象商品だけ合計額を分けて表示するなどの対応をしています。レシートを確認してみましょう。自分が使った費用だけでなく、生計を一にする配偶者やその他親族が使った費用も申告できるのは従来の医療費控除と同じです。

確定申告時期は2月中旬から3月中旬までに定められる確定申告期間内です。まだまだ時間があると思うかもしれませんが、レシート等の書類はいまから集めて保管しておいた方がいいでしょう。控除による節税効果は数千円から数万円程度ではありますが、少しでも家計の負担を小さくするためにしっかりと申告をしましょう。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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