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また保険料が変わるの!?今度は上がるのか下がるのか

2017年07月25日
また保険料が変わるの!?今度は上がるのか下がるのか

2017年4月、標準利率の引き下げに伴い多くの保険会社で保険料の改定がありました。利率が下がったことにより、保険料が値上げの方向に改定となりましたが、値上げしたばかりのタイミングで、来年また、保険料が変わるというニュースが流れました。一体何が起きているのでしょうか。


寿命・余命の延びを反映した改定が予定されている

2017年3月、日本アクチュアリー会が標準生命表の改定案を発表しました。この標準生命表とは、保険会社各社が保険料を計算する際に参考にする死亡率表のことです。つまり、次は利率ではなく死亡率の改定ということです。

標準生命表が改定されるのは2007年以来の出来事。11年ぶりの改定となります。これだけ長い期間が経過する中で、我が国の死亡率は下がり続けました。もともと長生きの国ですが、もっと長生きの傾向が強まりました。
この死亡率の低下を反映しなければ実態とかけ離れた保険料になってしまいます。実際の死亡率とのかい離が大きくなりすぎたことにより、やっと改定されることになりました。

死亡率が下がると保険料はどうなるのでしょうか。定期保険や終身保険のような死亡保険では死亡率の低下は、保険料の下落につながります。逆に医療保険や年金保険のような生存保険では死亡率の低下は、保険料の上昇につながります。保険種類によって影響の出方が変わるので注意しましょう。


男性の死亡率の低下が顕著に

標準生命表は実際の生命保険会社各社が蓄積してきた実際のデータから男女別、年齢別に算出されます。2007年の標準生命表と、2018年に改定される見通しの新しい標準生命表を比べてみましょう。
男性は2007年に比べおおむね70~80%程度の水準で、20~30%前後の死亡率の低下がみられます。一方の女性は2007年に比べ80~90%の水準ですので、10~20%程度の死亡率の低下に止まります。全体的に男性の死亡率の低下の大きさが目立ちますが、いずれにしてもこの10年で大幅な死亡率の低下がみられたことが分かります。


<図表1>標準生命表(死亡保険用)の比較

男性 2018 2007
0 0.081% 0.108% 75%
5 0.010% 0.017% 59%
10 0.010% 0.014% 71%
15 0.023% 0.036% 64%
20 0.059% 0.084% 70%
25 0.067% 0.082% 82%
30 0.068% 0.086% 79%
35 0.077% 0.105% 73%
40 0.118% 0.148% 80%
45 0.177% 0.231% 77%
50 0.285% 0.365% 78%
55 0.422% 0.567% 74%
60 0.653% 0.834% 78%
65 1.015% 1.306% 78%
70 1.544% 2.193% 70%
75 2.637% 3.568% 74%
80 5.006% 6.039% 83%
85 9.175% 10.407% 88%
90 15.760% 17.900% 88%
 
女性 2018 2007
0 0.078% 0.096% 81%
5 0.008% 0.012% 67%
10 0.007% 0.010% 70%
15 0.014% 0.016% 88%
20 0.025% 0.031% 81%
25 0.029% 0.036% 81%
30 0.037% 0.049% 76%
35 0.059% 0.069% 86%
40 0.088% 0.098% 90%
45 0.122% 0.140% 87%
50 0.197% 0.216% 91%
55 0.270% 0.298% 91%
60 0.363% 0.379% 96%
65 0.484% 0.577% 84%
70 0.730% 0.914% 80%
75 1.289% 1.597% 81%
80 2.414% 2.960% 82%
85 4.885% 5.657% 86%
90 9.357% 10.878% 86%


保険料への影響は?

私たちが支払う保険料は、いわゆる保険金として支払われる部分としての「純保険料」に、保険事業を運営するための事業費としての「付加保険料」を加えて計算されています。純保険料は保険期間中の死亡率を見込んだ予定死亡率と、運用利率を見込んだ予定利率に基づいて計算されます。標準生命表はこの予定死亡率を決める際に参考にされるものなので、今回の改定が大きく影響するのは純保険料の方になります。

<図表2>保険料の仕組み

<図表2>保険料の仕組み

では、標準生命表が変わることで、純保険料にどの程度の影響があるのか試算してみましょう。代表的な死亡保険である定期保険、終身保険、養老保険の3種類で男女それぞれ計算してみました(予定利率はすべて1.0%として計算)
定期保険の純保険料は男性が23~24%の低下、女性は8~16%の低下という結果になりました。死亡率の低下がおおむねダイレクトに保険料の低下につながることがわかります。

多くの保険会社で定期保険は大幅に安くなりそうです。ところが、現実には保険料はここまで下がらないことが多いでしょう。なぜなら、私たちは純保険料に付加保険料を足して支払います。純保険料が20%安くなっても、保険料全体が20%安くなるわけではないのです。
次に終身保険を見てみましょう。男性の純保険料は3%程度の低下、女性は1~2%の低下となりました。最後に養老保険ですが、ほとんど影響がないことが分かります。この程度の変化であれば、終身保険も養老保険も保険料はほぼ変わらないと思われます。


<図表3>定期保険・終身保険・養老保険の純保険料の変化

定期保険 10年満期・10年払込 予定利率 1.00%
  男性 女性
2018 2007 2018 2007
30歳 803 1,054 76.2% 572 681 84.0%
40歳 1,758 2,256 77.9% 1,236 1,386 89.2%
50歳 4,151 5,463 76.0% 2,610 2,850 91.6%
60歳 9,771 12,823 76.2% 4,815 5,648 85.3%


終身保険 20年払込満了 予定利率 1.00%
  男性 女性
2018 2007 2018 2007
30歳 33,414 34,289 97.4% 31,544 32,056 98.4%
40歳 37,133 38,180 97.3% 34,964 35,528 98.4%
50歳 41,779 43,232 96.6% 38,900 39,556 98.3%


養老保険 10年満期・10年払込 予定利率 1.00%
  男性 女性
2018 2007 2018 2007
30歳 94,978 95,086 99.9% 94,861 94,915 99.9%
40歳 95,337 95,531 99.8% 95,132 95,196 99.9%
50歳 96,321 96,852 99.5% 95,740 95,855 99.9%


2018年4月保険の見直しのチャンス到来

今年4月の標準利率の引き下げは保険料が上がる方への変化でした。これから保険料が上がることがわかっている場合は、上がってから加入するよりも、上がる前に加入する方が得になります。ですから、保険料が大きく上昇しやすい終身保険への駆け込み加入が発生しました。
ところが、定期保険は保険料が下がる方への変化です。保険料が下がることが分かっているのであれば、下がってから加入した方が得です。とすると定期保険には来年(2018年)4月以降に加入した方がいいということになります。

ただ、注意しましょう。本当に保障が必要であれば、将来保険料が安くなることが分かっていても加入を待つべきではありません。もしも、加入する前に万が一のことがあれば、本人が、そして家族が困ることになります。加入する必要があるなら早めに加入しましょう。そして、保険料が下がった後に見直しをしましょう。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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