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大丈夫?意外に多い生命保険の税金問題(死亡保険金編)

2016年09月26日
大丈夫?意外に多い生命保険の税金問題(死亡保険金編)

言われるがまま加入した生命保険。過剰な保障、割高な保険料などさまざまな問題を抱えていることが多いものです。最近はこうした問題が広く知られるようになり、しっかりと比較検討して加入する方が多くなりました。ただ、最近もいまだに残っている問題があります。それは受け取る保険金や給付金に対する税金の問題です。同じ保険に加入しても、契約の仕方によって税金のかかり方が違うのです。


死亡保険金を受け取る際の税金は?

では、あなたの生命保険の保険金が支払われる際にどのような種類の税金がかかりそうなのか、加入している保険証券を広げて確認してみましょう。この税金の種類によって、大きく支払う税金が変わってしまうのです。

税金の種類を知る際には「契約者」、「被保険者」、「受取人」の関係を調べる必要があります。「契約者」とは保険料を払う人と考えるといいでしょう。「被保険者」は保険の対象となっている人です。死亡保険であればこの被保険者になっている人が亡くなった時に死亡保険金が支払われます。そして「受取人」は支払われる保険金を受け取ることができる人です。

<死亡保険金の税金関係>

  契約者 被保険者 受取人 対象となる税金の種類
(1) A A B 相続税
(2) A B A 所得税(一時所得)+住民税
(3) A B C 贈与税


契約者=被保険者となっていれば一般的なケース

死亡保険の場合、一般的には(1)のパターンになっています。契約者=被保険者になっているケースです。たとえば、契約者が夫、被保険者が夫、受取人が妻という形。この形であれば、死亡保険金は相続税の対象となります。この形で受取人が妻や子供のような法定相続人であれば、法定相続人1人あたり500万円までの保険金が非課税となります。

死亡保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数

(1)の形であれば、相続税の対象となるので相続税の基礎控除枠があります。また、法定相続人1人あたり非課税枠があるため、税金がほとんどかからずに保険金をまるまる受け取れるケースが多くなります。死亡保険金については、まずは(1)のような形になっているか確認してみましょう。


契約者=受取人となっていれば所得税がかかるので要注意

もしも、(2)のように契約者=受取人となっているようなケースは要注意です。これは契約者が自分以外の人間に保険をかけて、保険金を自分で受け取るという形となり、所得税扱い(一時所得として総合課税の対象)となってしまいます。

一時所得には特別控除額50万円がありますので、死亡保険金額が払込保険料と50万円の合計額以下であれば税金を払う必要がありません。医療保険の死亡保険金のように少額であれば問題は発生しにくいのですが、死亡保険金は数百万円、数千万円と高額である場合が多く、どうしても課税されるケースが多くなります。高額な死亡保険に契約している場合には、受取人を確認しましょう。

一時所得=(死亡保険金額+配当金-払込保険料)-特別控除額50万円

一時所得の課税対象額=一時所得×1/2

契約者=受取人となっているようなケース


契約者と被保険者と受取人がすべて違う人になっていれば一番要注意

(3)のように契約者が夫、被保険者が妻、受取人が子供のように契約者、被保険者、受取人がすべて違う人になっている場合が一番要注意です。このケースの場合は死亡保険金が贈与税の対象となるからです。贈与税の対象となった場合、課税対象額は以下のような式で計算します。

贈与税の課税対象額=死亡保険金額+配当金-基礎控除110万円

110万円の基礎控除があるので、医療保険の死亡保険金のような少額の場合には税金がかからないケースは多くなります。ところが、高額な死亡保険金を受け取ると、下表のような高率の贈与税率がかけられるので要注意です。

たとえば、契約者が夫、被保険者は子供、受取人が妻になっていれば、夫から妻へ贈与されたことになります。この場合、直系尊属からの贈与でもないので一般税率が適用されます。たとえば、3,000万円の死亡保険金であれば贈与税は何と1,195万円にもなります。このように(3)のケースは特に注意が必要です。

<一般贈与財産用贈与税率>

区分 一般税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15%  10万円
400万円以下 20%  25万円
600万円以下 30%  65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

<特例贈与財産用贈与税率>

区分 一般税率 控除額
200万円以下 10%
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

※直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与により財産を取得した受贈者(贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上)は特例税率が適用されます。


契約者と受取人は変更が可能

保険証券の「契約者」、「被保険者」、「受取人」の関係を調べて問題があるとわかった場合、どうしたらいいのでしょうか。
保険会社に連絡し問題のない形に変更する手続きを取りましょう。「被保険者」は契約後に変更ができませんが、「契約者」と「受取人」については変更が可能です。

意外に重要な保険の税金の問題。税金が沢山かかると、せっかく保険で確保していると思っていた金額を賄うことができなくなることも想定されます。特に死亡保障は、お葬式代や、遺族の生活保障を目的として加入することが多いものです。思わぬ税金がかからないよう契約関係を確認しましょう。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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