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保険の入り方の基本は?

2015年08月25日
保険の入り方の基本は?

雑誌や新聞、インターネットを見ていると保険についての記事が昔に比べ多くなったことに気が付きます。保険に関する情報はどこでも得られる時代と言ってもよさそうです。ただ、情報が多くなればなるほど困るのが、どの情報を参考にして、どう使うかということです。こうした多くの情報を生かすためにも、今回は保険の入り方の基本に戻ってみたいと思います。


必要な保障を低コストで確保する

私は家計の見直しを目的に保険の入り方をアドバイスしてきたので、考え方に偏りがあるかもしれません。ただ、保障はコストを払って得るものである以上、基本は「必要な保障をできるだけ低いコストで確保する」ことだと思っています。これが簡単に見えて難しいのですが、以下の4つのポイントを確実に実行することで、皆さんもいい保険プランが出来上がるはずです。

ポイント1.最低限必要な保障を知る

保険の営業員にとって、皆さんに話を聞いてもらうだけでも大変なことです。ですから、できるだけ多くの保障に入ってもらおうと考えます。保険を営業するには、皆さんが「不安」と思っていることを明確にすることから始まります。「旦那さんが死亡したら不安じゃないですか?」から始まり、病気になったら、ガンになったら、障害状態になったら、介護状態になったら、と不安にはキリがありません。

不安を感じたら、あとはそれぞれに保険商品を用意するだけです。さまざまな種類の保険を組み合わせることで「この保険に入っておけば何とかなるだろう」と安心することができます。

ただ、問題は沢山の保障を確保すると保険料が高くなってしまうことです。リスクを過剰に見積もりすぎることで、生活が成り立たなくなっては意味がありません。では、どうしたらいいのでしょうか。

営業員は行動経済学的に言うと「アンカリング効果」を狙ったアプローチをしているのです。あらゆる不安が保険でカバーされている状態にイカリが下された状態となります。すると、保険料が高いからと言っても、何かの保障をなくすという行動に出にくくなるのです。保険をやめれば不安になってしまいますから。

家計の立場から見ると、このアンカリング効果を逆に活用すればいいのです。「なくては困る最低限の保障は何か?」から始めることです。たとえば、専業主婦で子どものいる世帯であれば、夫の死亡保障はなくてはならない可能性が高いですね。共働きの家庭であれば妻の収入も生活の柱となっていることでしょう。そうなれば妻の死亡保障も重要です。次に重要度が高いのは医療保障でしょう。病気になってもお金がないからと、必要な医療が受けられなければ困ります。

この死亡保障と医療保障がまずは基本セットと考えるといいでしょう。そして、まだ家計に余裕があるなら、がん保険や介護保険なども追加するかどうか検討しましょう。基本セットから考えて、必要と思える保障を一つずつ足していくことで無駄な保険に入りづらくなります。

ポイント2.必要な保障額を知る

必要な保障の種類が分かったら、それぞれがいくら必要かを計算します。ここで必要な知識は、社会保障の知識です。我が国には比較的すぐれた社会保障制度があります。すべてを民間の保障でカバーしようと考えず、まずは社会保障制度でどこまでカバーできるのか知ることが大切です。社会保障制度でカバーしきれない部分を民間の保障でカバーすると考えましょう。

死亡保障に関しては公的年金制度を知ることが大切です。遺族に対して遺族年金が払われれば、その分加入すべき死亡保障は小さくなります。ここでは詳細は解説しませんが、計算の方法などは過去のコラムを参考にしてください。

死亡保障はいくら必要なの? ~その1 計算方法~

つぎに医療保障に関しては公的医療保険制度を知ることが大切です。我が国の公的医療保険制度には、医療費が高額になったときの自己負担を抑えるための「高額療養費制度」があります。民間の保険の出番は高額療養費制度を使ってもカバーしきれない医療費部分だけになりますので、多くの場合で日額5000~1万円確保すれば問題ありません。人によっては、この程度の負担額であれば貯蓄でカバーすると考える人もいるでしょう。

健康保険の自己負担が変わった

ただし、2015年1月に高所得者の自己負担上限が上がったように、社会保障制度は変化し続けています。少子高齢化の状況を考えると、社会保障制度がよくなっていく可能性は低いでしょう。社会保障制度が後退していくリスクも考慮して、ギリギリの保障額ではなく、少し余裕を持って設定することも大切です。

ポイント3.必要な保障期間を知る

保障額がどの程度か把握できたら、次は必要な保障期間を考えます。必要な保障期間は保障の種類によって大きく異なります。

例えば死亡保障。人間はいつ死ぬのかわかりませんから、お葬式代を保険で確保したいとなれば一生涯の保障、つまり終身保障が必要となります。同じ死亡保障でも家族の生活保障ということであれば、必要となるのが退職する前後まででいいケースが大半です。比較的若い時期に集中して保障が必要となりますから、一定期間だけ保障が得られる定期型の保障が基本になります。

死亡保障はいくら必要なの? ~その2 ライフステージ~

次に医療保障は高齢期に心配になるものですが、若い時期だって大きな病気になれば不安です。ですから、終身保障が基本となります。ただし、ポイント2で見たように、いまは貯蓄がなくても、これからしっかり貯めるので老後の医療費は貯蓄でカバーする、という人であれば、貯蓄の少ない若い時期だけの定期型の保障でもいいでしょう。

介護保障が必要な時期は高齢期に集中します。若い時期にかけていてもあまり意味のない保障でしょう。だからと言って高齢になってから加入すると保険料が高くついてしまいます。若い時期から終身保障で加入することが多くなる保障でしょう。ただし、高齢期にリスクが集中するということはお金を貯める時間もあるということ。本来の介護保障は保険ではなく計画的にお金を貯めて対処する方が合理的なものです。

ポイント4.効率的に確保できる商品を探す

最後に、必要な保障の種類、保障額、保障期間が分かったら、それをできるだけ効率的にカバーできる商品を探します。

家族の生活保障としての死亡保障のように一定期間だけ必要な保障は定期型の保険(定期保険、収入保障保険など)で、お葬式代や医療保障のように一生涯必要とするような保障は終身型の保険で確保するのが基本です。

それぞれのニーズに適した商品を探す際のポイントは2つ。1つ目は、一社の商品だけで判断しないこと。現在、我が国には生命保険会社が41社(2015年8月現在)あります。これだけの会社が保険商品を売っており、会社によって保険料がそれぞれ違います。できるだけ多くの会社の商品を比較検討することが重要です。

2つ目は、必要としている保障期間全体でかかる保険料の総額を計算し比較すること。終身払込の保険であれば、平均余命までといった形で計算します。すると、月々数千円の保険料であっても数十年積み重なることで100万円を超える保険料が必要になることが分かります。

つまり、私たちは月数千円の商品を契約しているのではなく、全体で100万円を超える非常に高額商品の契約をしているのです。商品を比較検討することは面倒な作業ですが、緊張感を持って商品を選ぶことができるようになるはずです。


必要な保障ならお金がかかってもかけるべきものが保障

以上が保険の入り方の基本です。ただ、これらを読んで、こんなに面倒で、高額なものなら、お金もないし保険に入るのをやめよう、と思う人もいるかもしれません。お金のある人であれば保障は必要なくなりますが、逆にお金がないからこそ保障は必要なのです。

でも、保険に加入すれば保険料がかかり、さらにお金がなくなってしまいます。だからこそ、無駄なく、効率的に、低コストで保険に加入する必要があるのです。上記ポイントを参考に、保険との付き合い方から見直してみましょう。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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