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3大疾病の保障って必要なの?

2009年11月02日
3大疾病の保障って必要なの?
20代の会社員Aさんは、まだ生命保険に加入していません。どうやら会社に出入りする保険会社の営業の人に保険加入を勧められているそうです。あまりに熱心に勧められるので本当にこの保険に入ってもいいのか確認をしたい、とご相談に来られました。提案されている設計書を見るといろいろな保障がてんこ盛り。一つ一つ保障の内容の理解を確認していると「やっぱりがんとか心配なので3大疾病の保障って必要ですよね?」とAさん。本当に必要な保障なのでしょうか。

日本人の死因の半分以上を占める「3大疾病」

3大疾病とは「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」の3大成人病のことを言います。Aさんの言う3大疾病の保障とは、これらの病気をカバーするという触れ込みの保険でした。この保険は会社によって3大疾病保障と言ったり、特定疾病保障、重大疾病保障といったように名前が異なるのですが、保障の内容はほとんど同じものです。

日本人の死因を見るとおおむね半分以上が「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の3つの病気で占められています。ですから、多くの保険会社で3大疾病に対する保険が数多く販売されています。細かく見ると急性心筋梗塞と心疾患の定義の違いなどはありますが、この保障は恐ろしいこれら3つの病気を、おおむねカバーする保障です。

(※この保険の多くは保険期間中に死亡・高度障害状態になれば保険金が出ます。普通の死亡保険の終身保険や定期保険と同じですね。これに3大疾病保障が付いていると理解するといいでしょう。)

<3大疾病が死因となった割合(平成20年)>
 がん心疾患脳血管疾患3大疾病合計
男性0歳29.98%14.74%10.42%55.14%
65歳 29.39% 15.00% 10.83% 55.22%
75歳 25.94% 15.43% 11.24% 52.61%
90歳14.91%17.41%11.03%43.35%
女性0歳20.49%19.13%12.75%52.37%
65歳 18.61% 19.93% 13.13% 51.67%
75歳 16.39% 20.52% 13.45% 50.36%
90歳9.74%21.51%13.46%44.71%

厚生労働省「平成20年簡易生命表」


3大疾病で保険金が出る条件とは?

とても役に立ちそうな保障ですが、3大疾病になれば出るというものではないことに注意が必要です。3大疾病保険金が出る条件として、保険期間中にこれらの病気になって“一定の条件を満たす”が必要です。実はこの一定の条件を満たすという一文がとても重要です。ちょっと難しいですが、Aさんが検討中の保険会社の約款を見てましょう。

<ある保険会社の約款より抜粋>

1. 3大疾病保険金の支払い事由

●被保険者が責任開始期以後、保険期間中に、責任開始期前を含めて初めて悪性新生物(がん)に罹患したと医師によって病理組織学的所見(生検)により診断確定されたとき

●被保険者が責任開始期以後の疾病を原因として、保険期間中に次のいずれかの状態に該当したとき
(1)急性心筋梗塞を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日から60日以上、労働の制限を必要とする状態(軽い家事などの軽労働や事務などの座業はできるが、それ以上の活動では制限を必要とする状態)が継続したと医師によって診断されたとき。
(2)脳卒中を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日から60日以上、言語障害、運動失調、麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師によって診断されたとき。

2. 3大疾病保険金の対象となる3大疾病

悪性新生物:「上皮内がん」「皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん」を除くがん
急性心筋梗塞:虚血性心疾患のうち、急性心筋梗塞(狭心症などを除く)
脳卒中:脳血管疾患のうち、くも膜下出血、脳内出血、脳動脈の狭塞

3. 注意!

責任開始期からその日を含めて90日以内に、乳房の悪性新生物(がん)と診断確定されたときは、3大疾病保険金の支払い対象とはなりません。ただし、その後(乳房の悪性新生物については責任開始期の属する日からその日を含めて90日を経過後)に、新たに悪性新生物(がん)に罹患し、医師に診断確定されたときは、3大疾病保険金の支払い対象となります。

●責任開始期前に悪性新生物(がん)に罹患したと診断確定された場合、責任開始期以後に新たに悪性新生物(がん)に罹患したとしても、3大疾病保険金の支払い対象とはなりません。

「3大疾病保険金の支払い事由」という箇所を読むと、がんであれば悪性新生物と診断され、それが初めての診断であれば支払われるとあります。これならいざというときに役に立ちそうです。

一方、急性心筋梗塞であれば「60日以上労働の制限が必要とする状態」、脳卒中であれば「60日以上言語障害・運動失調・麻痺など」が続したと医師によって診断された、という条件がついています。つまりこれらは軽いものであれば出ないということです。

次に、「3大疾病保険金の対象となる3大疾病」を読むと、細かく対象となるものと、対象にならないものが書かれています。がんは上皮内がんや悪性黒色腫を除く皮膚がんは対象ではありません。最近のがん保険は上皮内がんを対象とするものが増えていますが、この保険は対象ではないようです。また、急性心筋梗塞は、心疾患であれば出るというものではなく、「急性」の心筋梗塞に限定されています。ですから、狭心症なども対象ではありません。脳卒中は脳血管疾患のうち、くも膜下出血、脳内出血、脳動脈の狭塞の3つが対象となっています。


保険金が出ないケースを保険会社か代理店に確認

このように一見すると保険金が出そうなのに、実は出ないということは多いものです。こうした約束ごとは約款に細かく書いていますから、できれば契約前に読んでおきたいところです。ただ、普通の人が約款を読みこなすことは至難の業。保険会社か代理店の担当者に、保険金が出るケースよりも、「どういう時には出ないのか」と質問するようといいですね。

保険にはリスクをカバーするために保険料というコストを払って加入します。どういうときに出る、出ないという内容を確認し、支払うコストに見合うものなのか冷静に判断して加入しましょう。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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