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少額短期保険会社って何?

2018年01月25日
少額短期保険会社って何?

近年保険商品の多様化が進んでいます。同じような保険でも、保険会社によって保険料が違うといった話だけではありません。これまでになかったような発想の保障が続々と登場しているのです。先日話題となった「痴漢冤罪保険」もその一つです。こうした新しい保険の流れを作っているのが「少額短期保険」という存在です。あまり聞きなれない名前ですが、どんな保険なのでしょうか。


無認可共済への対応が生んだ保険

かつてわが国には根拠法が存在しない共済。いわゆる「無認可共済」が存在していました。
共済とは保険会社のように保障を提供する仕組み。そして、無認可共済は文字通り認可を受けることなく設立できた共済のこと。そのため、数多くの無認可共済が乱立することとなり、中にはオレンジ共済組合のように多くの契約者が被害を受けるような事件も発生していました。

そのため、これら無認可共済を保険業法の枠組みに組み込むことで規制対象とし契約者を保護しようと、2006年の保険業法改正により導入された制度が「少額短期保険」です。
そもそも共済とは、組合員などの仲間同士の助け合いのために運営される保障事業のこと。現在でも根拠法が存在する「認可共済」には多くの人がお世話になっています。

全労済、COOP共済、都道府県民共済、JA共済などが有名な認可共済です。また、労働組合の共済など特定の共済は保険業法改正の対象外とされました。問題となっていたのはあくまで「無認可共済」であることに注意が必要です。


少額短期とは?

少額短期保険の特徴は、名前の通りで保険期間が短く、保険金額が小さいという2つです。具体的には次のように定められています。

1)保険期間
保険期間は1年以内が基本。損害保険は2年以内です。

2)保険金額

1.死亡保険 300万円以下
2.医療保険(傷害疾病保険) 80万円以下
3.疾病等を原因とする重度障害保険 300万円以下
4.傷害を原因とする特定重度障害保険 600万円以下
5.傷害死亡保険 傷害死亡保険は、300万円以下
(調整規定付き傷害死亡保険の場合は、600万円)
6.損害保険 1,000万円以下
7.低発生率保険 1,000万円以下

また、一般の保険の場合、保険会社が破たんしたら「保険契約者保護機構」により一定限度の補償を受けることができます。一方で、少額短期保険会社の破たんに対しては、現状ではこうした補償はありません。


少額短期から生まれたニッチな保険

このように少額短期という制限はとても厳しく、少額短期保険を運営するメリットは小さいように思います。ところが、少額短期保険業者は2018年1月1日現在で98社と、多くの会社が事業を行っています。通常の保険会社と比べ認可要件や規制内容が緩く、比較的気軽に参入・運営できるメリットは大きいようです。

事業者が多くなると、問題となるのは業者間での競争です。ほとんどの事業者が新規参入組という状況下です。同じような内容の保障を同じような保険料で提供しても存在感を示すことは難しいでしょう。

こうした環境の中でさまざまな個性的な保障が誕生しています。そのほとんどがニッチな市場と考えられていた少額短期らしい保険です。

1)ペット保険
犬や猫を飼っていれば加入している人が多いのがペット保険。でも、ペット保険が少額短期保険と意識して加入している人はほとんどいないでしょう。

ペットが病気やケガをして動物病院を受診しても、人間で言う健康保険が存在しません。
そのため治療費の全額を自己負担する必要があり、ときには百万円を超える高額な治療費がかかることも。そんな自己負担を少しでも軽減しようと登場したのがペット保険です。通院、入院、手術に係る費用の一部を補償してくれるのが一般的です。

2)孤独死保険
神奈川県座間市のアパートを舞台に起きた大量殺人事件は記憶に新しいところ。アパートやマンションなどの賃貸経営をしている大家さんにとって怖いのは、こうした殺人事件や自殺、孤独死が発生すること。こうした事件が起きると、当然ながらその物件に住みたい人はほとんどいなくなってしまいます。大家さんにとって収入がなくなってしまうことを意味します。それだけでなく、原状回復のための部屋の清掃やリフォームにも多額のお金がかかります。場合によっては建物を解体する必要もあるかもしれません。
孤独死保険は、こうした事件が発生した場合に、現状回復費用や当面の家賃の補償をしてくれるのが一般的です。

3)その他
都心に電車通勤している男性の多くが恐怖する痴漢冤罪。痴漢に疑われたときに役に立つと最近話題になったのが「痴漢冤罪保険」です。弁護士に相談をしたり、弁護士費用を補償してくれます。基本が弁護士費用保険なので、女性も加入できますし、痴漢以外の損害賠償事案においても使うことができます。

その他、チケットを購入したものの電車が遅延、家族の入院、本人の病気やケガ、突然の出張などやむを得ない理由で行けなかったといった場合にチケット代を補償してくれる保険も登場しています。


インターネットが一番の窓口に

個性的な補償も登場している少額短期保険は、少額短期だからこそ手ごろな保険料で加入できるものが一般的です。月数百円からという保険も多く、気軽に加入できます。
では、こうした少額短期保険に加入するにはどうしたらいいのでしょうか。一般的な保険であれば、保険会社の営業員や代理店で加入することが多いでしょう。ところが、少額短期保険は加入の窓口が現状では少ないことがデメリットの一つです。

ただ、中には販路を着実に築きつつある保険もあります。ペット保険は全国の動物病院でパンフレットを受け取ることができるようになりました。また、孤独死保険は不動産仲介業者が代理店となって販売するケースも増えているようです。

多くの少額短期保険にとって現状で一番の加入ルートはインターネットです。インターネットで情報収集から加入申し込みまでできるものが多くなっています。このYahoo!保険でもペット保険の資料請求や加入申し込みができるようになっています。

現状ではニッチな市場で成長している少額短期保険ですが、市場の成長とともに多くの人が気が付いたら加入している時代が来るかもしれません。一般の保険との違いも含めて特徴を覚えておきたいですね。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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