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次に来る大地震に備えよう!

2017年02月27日
次に来る大地震に備えよう!

東日本大震災から今年の3月で6年が経ちます。昨年は熊本地震、鳥取中部地震と大きな地震が相次ぎ被害が出ました。昨年はこれまであまり地震と縁のなかった地域で大地震が発生したことが特徴です。「うちは大丈夫」と言える地域は、この日本にはないと考えて地震に備えたいところです。現在、最も警戒されているのが南海トラフの巨大地震。被害が想定される各自治体は地震の被害想定を試算し対策に乗り出しています。


南海トラフ地震による想定最大死亡者数は32万3000人!

東日本大震災の翌年、2012年8月に内閣府が発表した南海トラフ巨大地震による被害想定によると、最大死亡者数は32万3000人にも上るとされています。私たちの想像を絶する被害を受けた東日本大震災では、死亡者数と行方不明者数を合わせても2万2062人(2016年9月1日消防庁発表)。これをはるかに上回る被害が予想されています。

もちろん、この数字をできるだけ減らしていく努力を私たちはしなくてはなりません。建物の耐震化、家具の転倒・落下防止、早期避難の実現などを最大限に進めていけば、この死亡者数は6万1000人まで減少させることができると予想されています。それでも東日本大震災の約3倍です。これから予想される巨大地震の恐ろしさがよくわかります。
こうした被害を万が一受けてしまった場合の保障はどうなるのでしょうか。公的保障については、図表1のような保障が用意されています。

もしも死亡してしまった場合は、公的年金から遺族年金が支給されます。これは通常の死亡時と同じです。それだけでなく市区町村から災害弔慰金が、生計維持者であれば500万円、その他の方であれば250万円支給されます。
大けがをして障害状態となってしまったら、やはり公的年金から障害年金が支給され、重度の障害であれば市区町村から災害障害見舞金が、生計維持者であれば250万円、その他の方であれば125万円支給されます。

失業した、ケガをして働けなくなったという場合も雇用保険や労災保険、健康保険から給付があります。このように人的な被害に対しては比較的手厚く保障が用意されていることが分かります。

<図表1>大地震の人的被害に対する公的保障

死亡 遺族年金
災害弔慰金など
障害状態 障害年金
災害障害見舞金など
失業した 雇用保険(失業給付)
働けなくなった(就業中) 労災保険(休業補償給付)
働けなくなった(休暇中) 健康保険(傷病手当金)


住宅、車など物的な被害に対してはほとんど補償がない!

一方で、内閣府の被害想定を見ると住宅の全壊戸数は基本ケースで90万戸を超えると予想されています。多くの住宅が津波で流された東日本大震災での全壊戸数は12万1744戸。物的被害も非常に大きなものになりそうです。
住宅が大きな被害を受けた場合、10世帯以上が全壊となった市町村等が対象で「被災者生活再建支援制度」を受けることができます。(1)住宅の被害程度に応じた支援金と(2)住宅の再建方法に応じた支援金の合計額が支給される制度です。

たとえば、住宅が全壊し、住宅を再建した場合、(1)100万円+(2)200万円=300万円の支援金が支給されます。住宅が全壊し、賃貸に入居という場合では(1)100万円+(2)50万円=150万円。一旦、賃貸に入居し、その後に再建ということであれば、(2)の住宅の再建方法に応じた支援金は合計で200万円支給される仕組みです。(世帯人数が1人の場合は、それぞれ金額の3/4の額)

ところが、巨大地震が発生すれば住宅だけでなく、家財道具や貴金属、自動車、投資用で保有している不動産など、物的な被害は多岐にわたります。これだけの財産に被害を受けたとしても、残念ながら住宅を除いては公的な補償はほとんどないのです。

<表2>大地震の物的被害に対する公的補償

自宅に被害 被害者生活再建支援制度
自動車に被害 なし
家財道具に被害 なし
投資用不動産が被害 なし
貴金属などが盗難 なし


物的被害は2重ローンにつながる

住宅が全壊したり、自動車が全損すれば多くの方にとっては財産の大半を失うことになるでしょう。しかも、これらは高額であるためローンを組んで取得しているケースが大半です。大地震で財産はなくなっても、残念ながらローンはなくなりません。ローンが残った状態で、住宅を建て替え、自動車を購入となれば、2重にローンを組むことになるでしょう。

ただでさえローンの返済は厳しいものです。それなのに、2重にローンを払うとなると家計への負担は計り知れません。実際に阪神・淡路大震災や東日本大震災の後に、被災者の方から2重ローンについて相談を受けました。すべて家計にとって厳しい状況でしたが、中には家計を立て直すことができないケースもありました。それは前述したように財産への公的補償がないのも原因です。でも、公的補償がないと言っていても、自分の家計は救われません。ないならば、家計へのダメージを小さくするための保険を自分で確保する必要があるのです。

台風や豪雨、豪雪といった自然災害による被害であれば、通常の火災保険や車両保険に加入していれば損害を補償してもらうことができます。ところが、今回注目している地震や津波による被害はほとんど補償してくれません。火災保険や車両保険の「保険金をお支払いしない場合」に該当してしまうからです。
巨大地震による住宅や自動車への被害を補償してもらうためには、住宅や家財なら地震保険、自動車なら自動車保険の車両保険に地震・噴火・津波担保特約をつけることが必要です。

<図表3>自然災害と補償

  住宅 自動車
・台風、暴風雨、突風
・竜巻 ・ひょう ・落雷
・豪雪 ・豪雨
火災保険 車両保険
・地震 ・津波 ・噴火 地震保険 地震・噴火・津波
担保特約


地震・噴火・津波担保特約は最高50万円の補償

(1)屋根部分が著しい損傷を受け、3本以上の屋根を支える柱部分が折損、断裂。前面ガラス、後面ガラスだけでなく左右いずれかのドアガラスが損傷した場合。

(2)2本以上の屋根を支える柱部分が折損、断裂。ドア開口部の下端部分が折損、断裂。そして座席が著しく損傷した場合。

(3)サスペンション・接続された部位のフレームが著しい損傷を受け、もしくは、サスペンション・車体底部が著しい損傷を受けることで自力走行ができない場合。

(4)エンジンのシリンダーに著しい損傷を受け、エンジンをかけることが困難な場合。もしくは、電気自動車の駆動用電池部分に著しい損傷を受け、駆動用モーターの始動が困難な場合。

(5)流失もしくは埋没し発見されない場合

(6)運転席の座面を超える浸水を受けた場合

(7)全焼した場合

(8)車の損傷を修理できず廃車を行った場合

この条件を見ると津波で流されたというケースではほぼ全損に該当するでしょう。大地震では火災はつきものですし、ガケや建築物が崩れて大きな損傷を受けることもあるでしょう。そうした多くのケースで全損となることが考えられます。
ただ、地震・噴火・津波担保特約は50万円と保険金額が小さいのが問題です。新車を購入し特約に加入しても、2重ローンを完全に回避できるわけではありません。この点は地震保険と同様です。

ただし、中古車を購入し利便性を確保しつつ、ローンを返済することはできるでしょう。同じものを購入するための補償ではなく、あくまで大地震で大きな被害を受けた後でも生活再建をスムーズに進めるための補償です。この特約の保険料は年間5千円程度。特に自動車がなければ生活ができない地域にお住いの方には頼りになる補償でしょう。
次にやってくるであろう大地震への備えは、地震保険への加入はもちろん、車両保険へ地震・噴火・津波担保特約を付加することも忘れずに検討してください。



藤川太(家計の見直し相談センター) 執筆:藤川太家計の見直し相談センター
ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来10000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。
2008年10月、簡単書き込みで家計がみるみる生まれ変わる資産マネジメント手帳『貯まる!資産3倍手帳』を出版。 その他の著書として『サラリーマンは2度破産する』などがある(共に朝日新聞出版)。



(情報提供:家計の見直し相談センター)


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